三島由紀夫
- 肉体は精神の牢獄ではない
精神の庭園である - 退屈は
すべての悪徳の
根源である - われわれは
心の死にやすい時代に
生きている - あらゆる芸術は
郷愁の表現である - 現状維持というのは
つねに醜悪な思想であり
また、現状破壊というのは
つねに飢え渇いた
貧しい思想である - まことに
人生はままならぬもので
生きている人間は
多かれ少なかれ
喜劇的である - 軽蔑とは
女の男に対する
永遠の批評である - 行動のない思想は
思想の屍体である - 美しいものは
常に私を傷つける - 愛するということにかけては
女性こそ専門家で
男性は永遠の素人である - 青春の特権といえば
一言も以ってすれば
無知の特権であろう - 人間は自分のためだけに生きて
自分のためだけに
死ぬというほど強くはない